ようやく部屋に入る

警備員が帰り扉を閉めた後しばらくサッカーの試合を見ていたが宿泊所に来るまでかなり歩いて疲れていたので寝ることにした。

寝る前に汗をかいていたのでシャワーを浴びて下着を替えた。歯を磨いて、顔を洗った。この部屋にはなぜか髭剃りが置いてなかった。前日の部屋にもなかったので中国では髭剃りを置かないのかもしれない。髭剃りは旅行前に持って行こうかと思ったが空港の荷物チェックで引っ掛かりそうなので持って来なかった。

部屋のコンセントでモバイルバッテリーやWiFiルータ、スマートフォンの充電ができた。コンセントは形状が少し違ったが日本のものがそのまま挿せた。

時間は1時を過ぎていた。テレビをつけたままぼんやりとしていたので実際に寝たのは2時くらいかもしれない。部屋に入った時は暑かったがクーラーが効いてくると寒くなってきたのでスイッチを切って。明かりもベッドの横の明かりだけにした。(ここは中国なので後で電気代を請求されるかもしれない気がしたので)

親切な警備員のおじさん

女の人が緊急電話の人と話をしている間、横にいた警備の人が自分の持っていたリュックサックを机の上に置けというしぐさをして、カウンター横にあったコーヒーメーカーでコーヒーを入れて渡してくれた。

この警備の人は私が女の人と話し合っている間、ずっと横でニコニコしながら話を聞いていた人のよさそうなおじさんだった。

電話を代わり担当者から説明を聞くと、どうも「デポジット」というのは宿泊部屋の保証金のようなものでチェックインの時に支払いチェックアウトの時に返金される仕組みのようだった。電話を切り女の人に「OK、デポジット アンダースタンド」と言って100元を渡した。

これでようやく説明とチェックインの手続きが終わり部屋に行こうとしたら、横にいた警備の人がカードキーを持って先に歩きだした。どうもその人は部屋の案内係もやっているようだった。

警備員と一緒に近くのエレベーターで5階へ上がり自分の部屋まで案内してもらった。部屋の前まで来ると帰るだろうと思っていたら、カードキーを使って扉を開けて、中に入り電気を入れて、テレビ、エアコンのスイッチを入れてくれた。さらにテレビのチャンネルを切り替えてサッカーの試合の番組にしてくれた。何かとても親切な人だった。

ようやくチェックインと思ったら

宿泊所の受付カウンターの前になぜか机と椅子がありそこにまた別の警備の人が座っていた。チェックインの手続きは迎えに来た女の人が対応した。宿泊のことや部屋のことを中国語と、少しの英語で説明してくれた。予約変更の為部屋がシングルからダブルに変わったこと、料金は変わらずそのままだということなどの説明を受けた後、パスポートを渡した。

これでようやく部屋に行けると思っていたら「デポジット」のことを言われた。自分は「デポジット」という言葉を知らなかったのでわからず、女の人もそれが何かを説明しようとしてくれたがほとんど中国語なのでわからなかった。しまいには「Do you know デポジット?」と言われたので私は「No」と答えると女の人はあきれた様子だった。

「デポジット」の説明だけで20分くらい経ってしまいどうしようか困ったのでまた旅行業者の緊急電話に連絡することにした。電話はすぐにつながった。担当者の人が女の人に代わってくださいというので、電話を代わり説明を聞いてもらった。女の人は緊急電話の担当の人にいろいろ説明した後、自分に電話を渡した。

ようやく宿泊所に到着

しばらくして若い女性がこちらに歩いて来た。一見すると夜のお仕事をする女性が着るような服装だったので、そのような仕事の人かと思ったのだが、向こうから宿泊所のことを聞いてきたのですぐに迎えの人だとわかった。

女の人が宿泊所はもう少し先だというので、一緒に歩いて行った。方向は自分がもと来た道をだいぶ戻っていった。

少し行ったところ大きな道路に行き当たりそこを曲がると、女の人はここですと言って建物の入り口に向かった。女の人に看板を指してこれがフォレスト(宿泊所の名称)かというとそうだと言った。日本では看板が英語になっていることが多いのだが中国語表示のため気が付かなかったみたいだった。

宿泊所の入り口を入ると正面にカウンターがありそこに警備の人がいたがそれは宿泊所の受付カウンターではなく、受付カウンターは右横に別にあった。宿泊所というより何かの商用ビルのような感じだった。

再び緊急連絡先に電話

門のところに「広州〇〇外国語学校」と書かれた建物の前に来たところで、昨日電話した旅行業者の緊急連絡先に電話をした。電話はすぐにつながったが相手もどのように対応したらよいか困ったみたいだった。宿泊所の人に道を聞いてみると言って自分が今いる場所を聞かれて一旦電話を切った。

しばらくして電話がかかってきた。自分がいるところからもと来た道を5分ほど戻り、駐車場の入り口がある辺りまで行ったら看板があるとのことだった。わからなければ再度電話して下さいと言われて電話を切った。

言うとおりに行くと、駐車場のゲートがあったのだがそこには宿泊所の看板らしきものはなかったので再び電話をした。電話で相手はもう少し行ってみたらどうかというので行ってみたがどこが宿泊所かわからなかった。そのことを言うと、先程の駐車場のゲートがある辺りまで宿泊所の人に迎えに行ってもらうことになり電話を切った。

自分は駐車場のゲートがあるところまで戻り待つことにした。そこの横を走る道路はかなり広く一部の車線が高架に上がるようになっていた。時間も12時ぐらいなので車の量は少なく、人通りもほとんどなかった。辺りは薄暗く少し離れたところに若い人が何人か座って雑談していたが見たところ普通の人だったのでそんなに気にならなかった。

もと来た道を戻る

マクドナルドを出て再びもと来た道を歩いているとセブンイレブンがあったのでその店の人に今の場所を聞こうと思い立ち寄った。

お店は小さくて、狭く、棚入れの為か通路に商品を入れた籠が積まれて置かれていたため通りにくかった。パンを1個買いレジで支払う際に店員に英語で話しかけると自分は英語はだめだといった。そこでスマートフォンの地図を見せてこのお店の場所は地図上ではどこか聞いた。お店は道路に面したところにあったのだが自分が思っていた道路とは違う道を指した。

どうも自分が思っていたのとは違う道路沿いを歩いていたみたいなので更にもと来た道を戻ることにした。歩きながら先程買ったパンを食べたがバターがしつこくておいしくなかった。

宿泊所の周辺にある道路を歩いているはずなのだがスマートフォンの地図にある道路と実際の道路とは何か違う感じなのでよくわからない。それに看板の文字が中国語なので建物が宿泊所かどうかもわからない。途中に酒店と書かれた看板があった。たしかホテルのことを飯店だというのをどこかで見たことがあったが、それはホテルのような建物ではなかった。

また先程の怪しげな薄暗い場所を通り抜けてまたもとのところまでだいぶ戻ってきた。

広州の街をうろうろ

この街も周りは日本とほとんど変わらず、道路は広く、車も走っていて道路沿いには日本でもよく見かけるような建物が立ち並んでいた。

途中こちらだろうと思われるところを曲がりそこをまっすぐ行ってみたが、違う方向に行き過ぎてしまったような気がしてきた。

車道に沿って歩いてきたが、大きな交差点のある所にマクドナルドの看板が見えた。かなり歩いて疲れていたのと、お腹が減ってきたのと、これからどうするか落ち着いて考えようと思いマクドナルドに向かった。

店の近くに来ると、若い男女が数人たむろしていて、私か近くを通ると若い女性が「ニイハオ」と声をかけてきたが無視してマクドナルドの入り口の方へ行った。マクドナルドの周辺は中国では不良のたまり場なのかもしれないと思った。

マクドナルドでハンバーガセットを注文して、2階の奥のテーブル席に座って食べた。ここのマクドナルドも日本とほとんど同じで注文もメニューを指して注文できた。横のテーブルでカップルが何か話をしていた。

時計を見ると夜11時でチェックインの時間だった。少し遅れても大丈夫だけれどもあまり遅くなるのもよくないと思いどうするか考えた。

スマートフォンの地図を見直してみたがどうも行き過ぎているようだったのでもと来た道をまた戻ることにした。

宿泊所へ向かう

イベント会場に到着してから40~50分ほどで旅行の目的であるイベントが終わった。

これから予約変更をしておいた宿泊所に行かなればならないのだが、どちらへ向かえばいいのかがわからない。とりあえずタクシーから降りて入ってきた門のところへ向かったが、それも方向がわからず、しばらく行ったり来たりしてようやく門のところの案内所みたいなところにたどり着きそこから出て行った。案内所にはもう誰もいなくて電気も消えていた。時間は夜の10時頃だった

門からは無事出たけれども、宿泊所へはどっちに向かって行けばいいのかがわからない。時間も遅いのでとりあえずこっちだろうと思われる方向に向かって歩き出した。

スマートフォンでグーグルの地図を見ようとしたが、うまく表示されないので旅行の出発前に保存しておいた現地の周辺地図の画像を見て歩く方向を考えようとした。

地図の画像は文字が小さく、地名も中国語なのでわかりにくかった。拡大もあまり大きくできず、スライドさせてみたが地図上で今自分がどこにいるかわからなかった。

イベント会場の周辺にある塀に沿ってしばらく歩くと大きな道路に出たので道路に沿って歩いた。道路の標識から今の地名がわからないかと見ると、「人民・・・・」とか「奈(東の中国漢字だった)・・・・」と書かれた標識があった。地図にもそれと同じ道路名があったのでそのまま大きな道路に沿って歩いた。

だいぶ歩き続けたが、宿泊所の看板らしきものがなく、途中薄暗くかなり怪しい場所もあり少し怖くなってきた。

会場到着

しばらく走っていると突然運転手が何か話しかけてきた。何かあわてているようだったが、何を言っているのかわからなかった。出発前に旅行の情報サイトを見ていた時に、中国のタクシーでは高速料金は乗客が出すようなことが書かれていたので高速道路代の代金かと思い紙幣を出すと、違うようなしぐさをしたので、紙幣ではなくコインが必要なのかなどいろいろ片言の英語で聞いてみたが、わからなかった。

しばらくすると高速道路のゲートのようなところに入り、そこで運転手はチケットを受け取り、タクシーは高速道路のような道をだいぶ走った後、高速道路の出口のような所で代金を払って出た。

時々運転手は何かを伝えようと私に話しかけてきたが、中国語がわからないので困っていたようだった。私もいろいろ片言の英語で何のことか聞いてみたが、一向に通じないので、運転手もあきらめたのか「OK、OK」と言って話すのを止めてしまった。たぶん高速道路の料金のことだったのかもしれない。

高速道路の出口のような所を出た後は、信号のある一般道路をタクシーは走った。この辺りもほとんど日本と変わらないようだった。一般道路なので周辺に建物がたくさんあったが当然看板などの文字は全て中国語だった。

しばらくして目的のイベント会場の近くに到着した。急いでいたのでとりあえず会場の入口あたりに止めてもらい代金を支払った。

代金は150元ということだったが、途中高速道路代があったので多めに200元を払ったところ運転手はすごく喜んで「シェーシェー」と言っていた。多く払いすぎたかもしれない・・・

タクシーで行く

タクシー乗り場を聞くといっても中国語が話せないので日本を出る際、空港にあった本屋でいろんな場面での文例が載っている中国語の本を買って持っていた。その中に丁度タクシー乗り場を聞く文例があったのでその文を指して見てもらったところ「A8」と言ったのでそちらに向かった。

A8付近に行くと、空港側には車がなかったが。道路を挟んだ向かい側に何台か車が止まっていたので道路を渡って行ったら、案内係のような人が2人いたので止まっている車はタクシーか聞いてみると、そうだというので先頭の車に乗り込んだ。

広州空港に着く前に飛行機の中でタクシーに乗ることを想定して運転手に行き先を伝えるために紙に「I want to go to イベント会場名」と書いておいた紙を見せて「ハウマッチ」と聞いた。すると運転手はその紙に150元と書いたので「OK」と言って車を出してもらった。イベント場所は日本の漢字と同じだったので漢字で書いた。

タクシー乗り場を出て少し走り出すと、辺りには中国風の建物がいくつかあったが、他はかなり近代化されていて道路も整備されて高速道路もあり、日本のどこかの地域を走っているようだった。